筋力維持には電動サイクルマシン・エスカルゴが最適

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2011年の東日本大震災後、私は車通勤になったので平日に歩くことがめっきり減ってしまいました。「このままではまずい何かしなければ」と思い、「エアロバイクを購入し毎日漕げばいいだろう」と思ったのですが、色々と調べ更には病院のリハビリで使わせてもらった結果、残念ながらエアロバイクは私には無理だということがわかりました(涙)。担当の理学療法士さんからも「ヨースケさんにはこっちの方が良いと思いますよ」と勧められたのが「電動サイクルマシン・エスカルゴ」だったのです。そんな訳で購入した「電動サイクルマシン・エスカルゴ」を紹介します。

エスカルゴ

歩きたいけど歩けない

震災前までは電車通勤していましたし、座ると立てませんから往復3時間ずーっと立ちっぱなしでした。それでも辛いと言うことは無く、当時は毎朝ふくらはぎがはかなり張っていて「ふくらはぎに負担がかかりすぎてるかな?」と思っていましたが、今考えるとそれが非常に良い運動になっていて筋力を維持することが出来ていたんだと思います。車通勤になり歩かなくなってから筋力がだいぶ落ちたと感じてますから。

車通勤になり歩く機会がなくなったので、筋力を維持するためには意識して歩かなければいけません。いつ歩けば良いのか?朝は七時前に家を出ますから無理ですし、帰宅するのも8時過ぎで辺りは暗く転ぶ可能性が極めて高く、危険すぎて歩けません。かと言って休日も買い物に出かけたりなんだかんだで歩けません。

筋力維持にエアロバイクは理想的?

そして思いついたのがエアロバイクです。これなら家に帰ってからちょいとまたがって漕げば良いのですから筋力を維持するのに理想的ですが、妻からは「邪魔」の一言。しかし運動しなければどんどん筋力が衰えるので背に腹は変えられません。導入する方向で真剣に検討しました。

エアロバイク選びで大事な事

色々と調べてわかったエアロバイク選びで大事な事は

  • 自分の体格に合ったサイズのものを選ぶ
  • 足が伸び切るくらいの高さにして漕ぐ

と言う事です。

自分の体格に合ったサイズのものを選ぶ

エアロバイクにはサイズが色々あると言う事を知りませんでした。単に値段だけで決めると自分の体にサイズが合わなくて後悔します。安いからと買ったら小さくて足が伸びない状態でこぎ続けると、かえって膝を痛めてしまうのだそうです。自分の体格に合ったエアロバイクを選ばなくてはいけません。

足が伸び切るくらいの高さにして漕ぐ

そしてエアロバイクの効果を求めるのなら、足を延ばした時に足が完全に伸びる状態になるようにサドルの高さを調整しなければなりません。ただ漕げば良いのではなく運動として足を曲げ完全に伸ばすという作業をすることで筋肉に正しく負荷がかかる訳です。リハビリ目的で運動するのですから、きちんと考えて行う必要があります。

エアロバイクは危険かも

そこで思ったのが、「負荷をかけて漕ぎ、足がヘロヘロになった状態で果たして安全にエアロバイクから降りられるのか?」ということです。足が伸びるくらいの高さと言うことは、降りる時には床につま先がやっとつくイメージです。ただでさえ自分の体を支えること自体が大変なのに、そんな状態で支えられるはずがありません。絶対にそのままひっくり返るような気がしてなりません。筋ジストロフィー患者の私にはちょっと、いやかなり危険なような気がします。

さらにエアロバイクの負荷も8段階ほどあるのですが、いったいその数値がどれくらいの負荷なのか皆目見当がつきません。買ったはいいけど負荷が強すぎて漕げなかったらシャレにもなりません。これはリハビリに行った時に、理学療法士さんに相談するしかありません。

病院でエアロバイクを漕いでみる

そしてリハビリに行った時、担当の理学療法士さんに筋力維持のためにエアロバイクの購入を考えていることを話したところ、実際に病院にあるエアロバイクを漕がせてもらうことができました。

しかし通販で売っているエアロバイクとリハビリ用の本格的なエアロバイクでは負荷の表示が違います。私が買おうとしているのは価格の安い物で、負荷も0~8と数字で表されているですが、リハビリ施設やジムにある本格的なエアロバイクはワット数で表されています。0Wは負荷がゼロという意味です。そこから10W、20W・・・と負荷が増えていきます。

まず試しに負荷を20Wに設定して漕いでみると、結構きつくて長い時間漕ぐことが出来ずすぐにギブアップしました。無理して続けてもかえって筋肉に良くない感じです。つぎに負荷を10Wに設定して漕いでみると、これはなかなか良い感じです。しかし理学療法士さんは「ヨースケさんは0Wか10Wの負荷が良いようですが、エアロバイクより電動サイクルマシンの方が良いと思いますよ」と言われました。

電動サイクルマシン・エスカルゴをすすめられる

「電動サイクルマシン?初めて聴くけど何それ」と考えていると、実物を持ってきてくれました。実際にリハビリの現場でしているそうで、筋力のない人にはこちらの方が効果あるそうです。

エスカルゴ

電動サイクルマシンとは

電動サイクルマシンと言うのは、エアロバイクのペダル部分だけの機械で、電動アシストでペダルが回転します。負荷はペダルの重さではなく回転の速さになりますので、負荷を上げると回転が速くなります。負荷(回転の速さ)は1~12段階あり、その状態で最大30分間連続で運動できますが、モーターに負荷がかかるので30分で終わります。タイマーはデフォルトで15分が表示されますので、+-(プラスマイナス)ボタンで時間を調整します。

筋力強化より筋力維持

電動サイクルマシン・エスカルゴのリハビリ現場での使い方ですが、まず、寝たきりの方や麻痺のある方は寝た状態でこのマシンに足をのせ、ペダルから足が外れないようにペダルについているベルトで固定し、ペダルの回転にまかせて足を動かすことで下半身の関節の拘縮を予防することが出来るのだそうです。足を動かさないと関節がどんどん硬くなり動かなくなってしまうので、それを防ぐために利用されています。

そして私のような筋ジストロフィー患者や脚の筋力が弱った方の場合、椅子に座った状態で動くペダルの回転に合わせて力を入れて自分の意志で漕ぎます。それによって筋力を回復させたり維持したりするのですが、弱い筋力でもある程度長い時間漕ぐことが出来るのです。エアロバイクのようにペダルが重くなるような負荷の場合、弱った筋力では短い時間しか漕げませんから、疲れるだけで大した運動にはなりません。筋ジストロフィー患者の場合、筋肉はつかないので筋力を維持する事が重要なのです。電動サイクルマシン・エスカルゴは正にその目的を達成するためにふさわしいマシンなのです。

電動サイクルマシン・エスカルゴを購入

そうは言っても簡単にエアロバイクを諦めることが出来ません。もしかしたら余裕で漕ぐことが出来るかもしれませんからね。無理と言う客観的な証拠があればすぐに諦められるので、エアロバイクの負荷の数値について調べてみました。

届いたエスカルゴの箱

エアロバイクは無理だとわかる

家に帰りエアロバイクの性能を調べてみると、エアロバイクを販売している会社から主要モデルの負荷数値のワット数変換一覧が出ていました。それによると最低負荷の「1」と言うのはワット数では「22W」に相当することがわかりました。つまり20Wの負荷で漕ぐことが出来ない私はエアロバイクを使用することが出来ず、電動サイクルマシン・エスカルゴしか選択の余地がないと言う事が判明しました。この現実にはちょっとガッカリしましたが、仕方ありません。電動サイクルマシン・エスカルゴを購入することにしました。

電動サイクルマシンの市場調査

いざ調べてみると、電動サイクルマシン・エスカルゴは結構な値段です。普通に¥30,000くらいするので少しひるみました。もっと安い物はないのかとAmazonや楽天市場で探してみると、あるじゃないですか¥10,000前後のものが。しかしこういう場合は購入者のレビューを見ることが重要です。使った方の声が変な物をつかまない手助けとなりますから。

するとやはり¥10,000前後の物はペダルが折れたとか、だいたいすぐに壊れていて購入した方の評価は最悪です。まあ原産国は某アジアの国ですからそうなのでしょうね。やはり「安物買いの銭失い」になりそうなので低価格の物はやめました。

次に電動サイクルマシン・エスカルゴのレビューを見てみると、さすがにリハビリの現場で使われているだけのことはあります。そんなに否定的なレビューは見当たりません。実際、楽天市場では販売者のほとんどが福祉機器を販売している会社でリハビリとしての使用を前提としています。やはり買うからには長く使いたいのでお値段は高いのですが、この電動サイクルマシン・エスカルゴに決めました。2016年7月に「電動サイクルマシン・エスカルゴ」を購入したのですが、楽天でポイント10倍の店があったのでそこで購入しました。当時はどこも同じ値段でしたから。

電動サイクルマシン・エスカルゴを使ってみる

エスカルゴの箱を開ける
届いたものを開けてみると、中には本体が滑らないようにするボードと、ペダルに取り付けて腕の筋力をつけるためのストレッチバンドがついていました。私は下半身の運動を目的としていますので、ストレッチバンドは取り付けていません。そして大きさも50㎝四方に収まりますので場所を取らず邪魔にならないので妻に怒られずに済みます。

楽勝そうで意外とハードなエスカルゴ

さっそくエスカルゴを取り出し、試運転を兼ねて漕いでみました。足をのせて電源を入れると・・・ペダルが動き始めました。負荷を替えながら良さそうな設定を探し、まずは速度7、時間5分で漕いでみました。しかし何と、終わった時には結構ハアハアしていたのです。電動サイクルマシン・エスカルゴをなめていました、と言うか自分の体の衰えっぷりに驚きました。3分で良いのではないかと思ったくらいです。

電動サイクルマシン・エスカルゴは筋力維持におススメ

早いもので電動サイクルマシン・エスカルゴを購入してから2年経過しました。今では速度8、時間15分で設定していますが、この運動に慣れたせいかハアハアすることはありません。休日など時間があるときは30分漕いでいますが、30分漕ぐと疲れはしませんけどさすがに「運動したな」感はあります。

平日は15分しか漕げませんが、それでもエスカルゴを漕がない日よりも効果は感じられます。寝るのに二階に上がる時も漕がない日よりも少し楽に上がれますし、翌日も少し体が軽く動きます。ほんの少しの違いなのですが、それが動作の安定感につながり安心感を生み出してくれます。

筋ジストロフィー患者の私の場合、毎日漕ぎたくても倦怠感などで漕ぐことが出来ない日もあります。一度そんな状態の時に無理して漕いだことがあるのですが、血行が良くなって回復するかと思いきや、まったく逆でかえって倦怠感が増してしまいました(汗)ので、無理は禁物です。

しかし、私のように筋ジストロフィーであったり他の難病を患っている方で、普段なかなか歩く機会がない、筋力が落ちて外に出るのも大変だという方にはこの電動サイクルマシン・エスカルゴを強くおススメします。とにかく体を動かすことが筋力を維持する最大の方法ですから、寝たままや座ったまま運動できるというのが一番の利点です。筋力を維持して少しでも長く自力で歩きたいものです。

今年に入って色々と新しいことを学び始めましたので、この電動サイクルマシン・エスカルゴを漕ぎながら本を読んだりしています。そのせいかエスカルゴを漕ぐことが習慣化してきましたので、何かしながら電動サイクルマシン・エスカルゴを漕ぐのが良いように思います。皆さんも電動サイクルマシン・エスカルゴを漕いでみませんか?

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