筋ジス患者の膝カックン

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筋ジス患者は病気の進行とともに筋力が低下していき、瞬間的に自分の筋力を超える負荷が膝にかかった時に膝カックン(膝折れ)します。

最初のうちは歩行スピードもあるので膝カックンするとそのまま前に倒れ膝を強打します。場合によっては膝をすりむいてしまいますし、100%の確率でパンツの膝が破けます。自分は営業職だったのですがそんな理由でスーツを着ることができずいつもブレザーにパンツスタイルでした。

さらに筋力が低下してくると歩行スピードもないので膝カックンするとその場に崩れ落ちます。まさに真下に落ちる感じです。そのような状態になると一瞬で自分の全体重が足首より下にかかることになるのでとても大変なことになります。

今回は私が経験した大変なことを紹介致します。あらかじめ知っていただくことで何かしら皆さんの役に立てばと思います。

膝カックンで中足骨を骨折

これは年も押し迫った大晦日に起こったことです。風呂も入りこれから夕飯ということでPC前の自分のスペースから立ち歩こうとした時でした。

左足を前ではなく左斜め前に出した瞬間、膝カックンしたのです。その時は左足でしゃがむような状態で全体重が足先にかかって転倒しました。

かなりの痛みがあってまともに足をつくこともできず移動するだけでも大変でした。本人的にはちょっと嫌な予感もありましたが、明日からは正月です。病院もやってませんしまさか骨が折れているとも思わず「とりあえず3日間様子を見よう」と思っていました。

会社は6日(月)からだったのですが、3日の時点で全く痛みがひかないので4日(土)に営業している整形外科を探して受診しレントゲンを撮ったところ、左足の第3・第4中足骨が折れていました。足の指の付け根の関節のすぐ下の細い部分が折れていたのです。そりゃ痛いわけです。

医師からは「とにかく骨がくっつくまで安静にすること」と言われました。安静にしていないと骨がくっつくまでに時間がかかるのと、きれいにくっつかないらしいのです。

会社に足の写真を送り詳細を話して1ヵ月の自宅療養が始まりました。仕事に関してはリモートで出来る事ではないので、何かあれば電話をもらってその都度指示する形で対応しました。

そして約1ヵ月の自宅療養を経て仕事に復帰することができました。

膝カックンで足首を捻挫?

これは朝起きた時に布団の上で転倒したときの話です。布団の上という足元が安定しない状態で左足をついたときに足を捻って転倒しました。

「ボキボキッ」っていう音がはっきりと聞こえました。「あーやっちゃった。折れた。おしまいだ」という言葉で私の頭の中は埋め尽くされました。折れてしまえば当然また自宅療養になるわけですし、その間筋力も落ちていくわけですから「人生終了」みたいな感覚でした。

しばらく布団の上で横になっていたのですが、痛みが少し和らいだので試しに左足首を回してみました。すると普通に動くではないですが。感覚としては折れてません。「やった!」という気持ちで階段を座っており、最後立ち上がった時に痛みはありましたが力も入ったので折れてなかったようです。

しかしまっすぐ立った時(左足首が90度に曲がった時)に内側のくるぶしの後ろ側の筋肉に激痛が走り立てません。左足先を90度外側に向け足首を伸ばした状態でしか歩くことができないのです。どうやらそこの筋肉を傷めた(断裂)っぽいのです。

足首を捻りながら倒れたのに捻挫をしていないのは驚きでしたが、実はあまりにも筋肉が痛くて捻挫の痛みに気が付いていなかったのかもしれません。とにかく筋肉を引きちぎるような激しい痛みだったので。でも足首全体が腫れていましたから捻挫もしていたと思います。

当然会社には行けないのですが、早く回復しなければとばかりにコエンザイムQ10を1日の最大摂取量をとり、何とか4日休んで5日目には会社へ行くことができました。

私は右足首の方が硬く立っているときは常に左足体重になりますが、激しい痛みで左足に体重を乗せることができなかったので歩くこともままなりませんでした。しかし5日目には何とか左足に短い時間ですが体重をかけることができるようになったので会社へ行くことができました。

今回は骨ではなさそうだったので整形外科にはいきませんでした。レントゲンではわからないので意味がないかなと。筋肉とかはMRIじゃないとわかりませんからね。

完治後痛かった部分を見てみると黒くなっていたので、少し筋肉が断裂して出血していたのかなと思います。

膝カックンで半月板損傷

これは膝カックンしたときにまっすぐ下に落ちず横に倒れ壁にぶつかり左足の膝を斜めに床に打ち付けた時の話です。その時の感覚は「膝のお皿が動いた」って感じでした。

その後しばらくしてから左膝の裏が痛くなり、次第に痛みが強くなりました。マッサージや低周波治療器をやっても効果なし。痛みは

  • しゃがむとひどく痛む
  • 立ち上がった時に膝を伸ばすと痛い
  • 立った姿勢から座った時の膝を曲げた時に痛む

普通のサポーターをつけても効果なく、医療用のサポーターを購入しました。両サイドにシリコン製のバネが入っている物です。

このサポーターを付けたら痛みが軽減されました。膝にかかる負担をバネが緩和してくれているからだと思います。しかし3ヵ月経っても痛むので病院を受診したときに相談し、翌月にMRIの予約を取りました。

MRIの結果、左ひざの内側の半月板が2カ所損傷していました。1ヵ所は血流のある所なので治癒するのですが、もう1ヵ所は血流のないところなので治らないそうです。治らないところはその後に生活に支障が出るようなら手術で修復するなり切り取るなりすることになるそうです。

6か月が経過したころに膝カックンして左ひざに全体重がかかって痛みが再発したのですが、9か月経った今では痛みも殆どなくなりましたが、念のために医療用のサポーターはつけています。

ただ、曲げ伸ばし時の痛みはなくなりしゃがんだ時の痛みも殆ど感じられなくなっていますので、もうあと一息といった感じです。

ざっと膝カックンの出来事を書きましたが、膝カックンすると大けがにつながる可能性が高いので是非とも気を付けてください。気を付けていても膝カックンするので気をつけようもないのですが、膝カックンしないように注意深く行動してください。歩くときは歩くことに集中してください。

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