ブルーノート東京は身体障害者も安心して楽しめるジャズクラブ

今日は身体障害者の私が安心して行って楽しめる数少ない場所の中からおすすめの場所を紹介します。それはジャズクラブのブルーノート東京です。

ブルーノート東京のエントランス

ブルーノートとは

ブルーノート ジャズクラブは、アメリカ・ニューヨークにあるジャズクラブで、世界にチェーン店を展開しています。ニューヨークをはじめ、ハワイ、ミラノ、リオデジャネイロなど世界中に8店舗あり、日本国内では東京と名古屋にあります。一流のアーティストによる本物の音楽を楽しむことが出来るジャズクラブです。

ブルーノート東京

ブルーノート東京は南青山の青山通りから六本木通りに抜ける骨董通りを根津美術館の方へ曲がったところにあります。フロントが地下一階にあり、ステージが地下二階となっています。写真のように間口はそんなに広くなく、あまり目立ちません。入り口わきにはその日の公演や今後の公演予定が掲示されています。入り口上部にはジャズメンのモチーフがあり、昼間は目立ちませんが夜間はライトアップされ、非常に目立ちます。

ブルーノート東京入り口上部のジャズメン

ブルーノート東京の素晴らしいホスピタリティ

私は階段がダメなので行くたびにエレベーターを利用させていただいています。とにかくブルーノート東京のスタッフの方々のホスピタリティが素晴らしく、障害者の私が安心して行くことが出来ます。エレベーターで会場に向かうまでの間や、公演後エレベーターで出口まで送って頂く際にも必ず私たちに話しかけてくれてコミュニケーションを取ってくれます。そういったところにもちょっとした心遣いを感じます。毎回ブルーノート東京のスタッフの方々が素晴らしい対応をしてくださるので、安心してお店に行きライブや食事を楽しむことができるのです。これは障害者に対するというよりもブルーノート東京のホスピタリティの意識の高さの現れだと思います。

どうしてもライブに行き音楽を楽しみたい

私は筋ジストロフィーと診断され、筋力の衰えを感じるようになってから、外出するのが嫌になりました。「階段がある」とか「立つのが大変」とか外出先の状況次第では自分自身が大変な思いをするとか転んでしまうというリスクもあるので、必ず行く先の心配をしなければいけないことが嫌になっていました。そしてなにより周りに迷惑をかけてしまうかもしれないという思いが強く、それが嫌でどこかへ遊びに行くということがなくなりました。その頃すでに子供たちも親と一緒に出掛けるという年齢でもなかったのでなおさらでした。私は音楽が好きなのでライブにも行きたかったのですが、階段、段差、人混みという問題もあり行くことができませんでした。いつか完全に車椅子を使用するようになれば行けるのかなと思っていました。

現実的な筋力の衰えと焦り

しかし、目に見えて筋力が衰えて出来ないことが増えてくると、自分の足で歩いて外出することができる時間が残り少ないという現実にハッとさせられました。「あぁ、タイムリミットが近づいている・・・」。そんな現実に焦りにも似た感情に襲われ、今度は今までとは正反対に「動けるうちに動かないと」という気持ちが強くなってきました。「俺には残された時間が少ない。今のうちに出来ることはやらなきゃ。楽しまなくちゃ」と思ったのです。それ以降、積極的に外出するようになりました。美術館であったり、人気スポットであったり。妻の買い物に付き合ったり。もちろん、事前にリサーチして問題なく行けるような場所限定ですけど。

どうしてもライブに行きたいという思い

そうやって頻繁に外出するようになってから、やはりどうしてもライブに行きたいという思いが強くなりました。私は上原ひろみさんが大好きなので、一番大きな会場でも東京国際フォーラムですし、ブルーノートなどのジャズクラブならこじんまりとしていて人混みの問題はありません。しかも間近で演奏を楽しめますし熱量も感じることができるのです。問題は店内の段差や席などです。そして調べてみるといきなりフロントが地下という問題にぶつかりました。席に関してはソファタイプを選べば問題はなさそうです。その後ネットで調べてみると、どうやらエレベーターを利用することができるようなので、いつかは行ってみようと決心しました。

ブルーノート東京へ行ってみる

そんな訳で今までブルーノート東京へ何度か行きました。昨年12月には「上原ひろみxエドマール・カスタネーダ」のライブも見ました。そんなブルーノート東京へ行った経験から誰かの参考になればということで、実際に予約してから当日までの流れを書いてみます。

ネットから予約

まずはネットから予約します。電話でも予約できるのですが、公演を選ばなければなりませんので、ブルーノート東京のWebサイトで公演スケジュールを確認してそのまま予約します。

BLUE NOTE TOKYO
東京・南青山のジャズ・クラブ、ブルーノート東京(BLUE NOTE TOKYO)のオフィシャルウェブサイト。

そして公演スケジュールを見て公演を決めたらチケットの予約をします。案内に従って日時を選びますが、料金は公演予定に表示されているMusic Chargeというのが基本料金になります。当日1ドリンク以上のオーダーをしてください。自由席以外で私のようにボックスシートを選びますと指定料金がプラスされます。プランとしてはこの他にディナーコース付きのプランなどいくつかありますので、お好みのプランを選んでください。

座席エリアの選択

さて、肝心の座席選びです。下にブルーノート東京のサイトから拝借した座席表がありますが、それを参考にして希望の席を選びます。ブルーノート東京の一番人気のステージに近いテーブル席は自由席になり当日到着順に案内されるようです。上原ひろみさんのような人気公演の場合、以前は何日も前から店の前に並ぶ人がいたようですが今は事前抽選制になりましたので、今は店の前に並ぶ人もいなくなったようです。

私の場合は普通のテーブル席に座ってしまうと立つことができませんので、必然的に両サイドのボックスシートを選ぶことになります。センターのボックスシートは4名、6名単位なので無理です。両サイドにあるボックスシートはコの字型のソファを半分で仕切った相席になりますが、通路から一段高く(10cmくらいかな)なっていますので、立つ時に助かります。しかもソファでスペース的にもゆったりしていますから、立つ際に体を横にして手をついたりと動作が大きくなる障害者には最適です。逆に言うとボックスシートしか選べません。ステージからは一番遠い席ですが、一番端の席でもステージからは約10m位だと思いますので十分にライブを楽しめます。

とは言ってもコの字型のシートですから、仕切られたどちら側になるかで場所によってはステージを見る時に振り向くような形になったりしますので、結構辛い時もあります。しかし、そんな時でも完全に通路の方に体を向けてしまえば何の問題もありません。食事するのはちょっと大変ですが、食事は開演前に十分な時間がありますので心配ありません。

テーブル席は隣や後ろの席とくっついていてかなり密集している感じがします。奥の席の人が立ってトイレに立ったりした時は結構大変そうです。両サイドのボックスシートと自由席、ボックスシートセンター、ボックスシートペアは入り口からフラットなのですが、よりステージに近いペアシートから内側はフロアが2段ほど低くなっているので注意が必要です。

ブルーノート東京の座席表

事前に障害者の申告を

公演前に予めブルーノート東京に電話を入れておきます。予約した公演名と日時、名前を告げて「障害があるのでエレベーターを利用したい」旨を告げます。そうすると「開場時刻になったら建物入り口前から電話をください。お迎えにあがります。」と言われます。と同時にお客様情報に「エレベーター利用」と追記されるようです。毎回電話していたのですが、2回目に「エレベーター利用となっていますので大丈夫です」というようなことを言われました。そう言った情報もちゃんと共有されるようになっているようです。そういう事も安心してブルーノート東京を利用できる一つの要因です。

そして公演当日

ブルーノート東京の正面入り口前で写真を撮ったりしながら待ちます。開場時間になったら電話を入れてエレベーター利用を告げると、しばらくしてからスタッフの方が迎えに来てくれます。一緒に建物脇の通用口から入りそこからエレベーターで降りるのですが、車椅子を利用されている方はエレベーターに乗る前にこちらでトイレを済ませて下さい。フロアのトイレは一般用ですがこちらのトイレはバリアフリーのトイレで中も広く、車椅子の方が利用できるようになっています。

そしてエレベーターで地下二階まで降りるのですが、希望すれば地下一階に寄ることもできます。ブルーノート東京の地下一階はフロントになっており、色々なグッズも販売しています。クロークもありますのでコートなどの荷物を預けることが出来ます。そして地下二階に到着すると、トイレ脇の通路の突き当たりに降り立ちます。ワインセラーがある通路の先がホールになっていて、そこでホールスタッフに引き継がれそのスタッフが担当してくれるのです。席に案内され着席すればあとは普通に食事とライブが楽しめます。

フランス料理を楽しむ

ミュージックフィーのみのコースの場合は1ドリンク以上のオーダーをしなければなりません。ブルーノート東京の食事はフランス料理です。何を選ぶか迷いますが、一通りの料理がありますので好きなものを選んでください。オススメはスィンギン・ポテト。ポテトフライですが、クルクルと丸まっています。ブルーノートの名物で、開演前にはスタッフがスィンギン・ポテトの皿を持って歩き回っています。結構ボリュームもありますので一度頼んでみてください。

他にも各公演に応じてオリジナル料理やドリンクも用意されます。アーティストをイメージしたカクテルや、アーティストの出身地の料理をブルーノート東京風にアレンジしたものもあります。まずは公演オリジナルメニューを頼んでみるのが良いと思います。もちろん単品料理以外にもディナーコースもあります。ディナーコースの場合は予め予約が必要ですが、アレルギーや食べられない食材などを事前に伝えておけば対応してくれます。

ブルーノート東京は値段が安くはないので若い人たちは飲み物だけオーダーしてライブを楽しむ方もいます。私の場合はもういい年ですし、お分かりのように外食することも大変です。でもブルーノート東京に来た時は、フランス料理を楽しむつもりで色々と食べてしまいます。フランス料理のお店ですと勝手もわからず落ちつきませんが、ブルーノート東京ならライブを楽しみながらおいしいフランス料理を楽しむことが出来ますからまさに一石二鳥です。いつも妻と一緒ですから年に一度夫婦で音楽とフランス料理を楽しむ場でもあります。いずれディナーコースを頼んでみたいと思っています。

会計も席で済ませてくれる

楽しいライブか終わると今度は会計をするためにカウンターに並ぶのですが、人気の公演ですとかなりの人が店内の通路に並びます。ですが障害者の私の場合、担当のスタッフの方が席まで来てくれて、席で会計してくれますので非常に助かります。そしてその後はエレベーターで地上まで案内してもらい、通用口から出ます。そこでスタッフの方にお礼を述べてお別れです。

ブルーノート東京は障害者だという事を忘れられる場所

障害者でもあちこち行きたいのですが、お店に迷惑がかかるのではないか、行ったはいいけど大変なんじゃないか、などと色々気にしてしまいます。しかしブルーノート東京は全てのスタッフの方たちが気持ちよく対応してくださるので安心して行くことができるのです。ただし、専用の駐車場がありませんので近くのコインパーキングを利用しなければなりませんが、南青山ですから安くはありませんのでご注意を。

自分がブルーノート東京へ行く前に不安に感じていた点を中心に、実際に行った経験をもとに書きました。これ以外に不安に感じることがあるようでしたら、直接ブルーノート東京に電話して確認するのが良いと思います。皆さんとても親切ですから丁寧に答えてくれると思います。今回これを書いていて、障害者が限られた時間だけでも自分が障害者だという事を忘れて楽しめる場所があるという事はとても大切なことだと再確認できました。

BLUE NOTE TOKYO(ブルーノート東京)
住 所:〒107-0062 東京都港区南青山6-3-16
東京メトロ表参道駅下車 徒歩約8分 ※駐車場はありません
電 話:03-5485-0088
営業時間:月~金 5:00pm-翌0:00am, 土,日,祝日 3:30pm-11:00pm

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