2019年台風19号の上陸

大型で非常に強い勢力の台風19号(ハギビス)が上陸しました。気象庁が1958年の狩野川台風並みの勢力と発表するほどですのでかなりの規模の台風です。前回の15号も千葉県に大きな被害を出しましたが、今回の19号は東日本に甚大な被害をもたらしました。

台風15号での千葉県の対応

前回の台風15号では千葉県の君津市にある高さ45mと57mの送電線の鉄塔2基が倒壊しました。普通に考えて東電の鉄塔2基が倒れたのですからそんなにすぐ復旧できるはずがないだろうと思っていたの、にすぐにも復旧するかのような東電の発表に違和感を覚えたのですが、やはり長期にわたって停電していました。そんなにすぐに復旧するのだったら倒壊したあの鉄塔の意味は何ぞや?と言うことになりますよね。

そして私の住んでいる千葉県知事の無能さのせいで災害発生後の初動が非常に遅れ、千葉県民が大変な目にあいました。ただ単に被災した各市町村からの連絡を待ち続け、連絡がないので勝手に大丈夫だと思い込み何もしていなかったらしいのですが、被災した市町村は停電の中、住民への対応で精一杯だったと思います。実際職員さんたちも被災している訳ですし。そんな想像力があれば被災した市町村からの報告を待っているのではなく、自ら県の職員を各市町村に派遣することが出来たと思います。そうすれば被害状況をもっと早くに把握することが出来たでしょうし、国への災害支援の要請も出来たと思います。挙句の果てに東電には「不眠不休で復旧せよ」という暴言。台風通過後の6日、県庁に登庁せずにいったいあなたは何をしていたのですか?そして立場が悪くなると安倍首相に会いに行き「やってますアピール」。そして「誰が悪いと言う事ではない」と言う無責任さ。ま、こんな人を3期も続けて選んだ県民が悪いんですけどね。私は入れてませんが。

台風19号の情報入手

そんな台風を軽く上回る規模の今回の台風19号。発生し日本に近づくにつれ、まさに「史上最大」的に報道されていました。千葉の被害も記憶に新しいせいか、マスコミも大きく報道していました。そして各自治体も15号の時の千葉県の対応の失敗を見ているせいか、今回は対応がとても速かったように思います。

台風の全般的な情報を得るのにテレビを見るのは大前提なのですが、最新の情報を得られるスピードだったり、自分の住んでいる地域などの細かい情報を得るのに私はTwitterを利用していました。もちろんガセ情報をtweetする輩もいますから、基本は国や地方自治体のアカウントから入手して、テレビ(NHK)で確認することになります。

私は住んでいる市の防災に関するメールを受け取れるように登録しているのですが、台風19号の上陸が予想される10/12(土)の前日の10/11(金)午前9時に対策本部を設置したと言うメールが届きました。台風が来るのはわかっているのですから、余裕を持ったとても早い対応で感心しました。その後も逐一メールで情報を送ってくれます。もちろんTwitterの防災アカウントもあるのでそちらでも情報は十分に得られるのですが、高齢者などスマホを使いこなせない方たちがTwitterで情報を得るのには無理がありますから、このメールでのプッシュ通知と言うのは非常に意味があると思いました。

我が家の台風対策

台風15号の時は我が家のある地域は大した台風に感じられないほどの物でしたが、今回は史上最大くらいの台風と言う事が言われていましたので、それなりに対策をしました。

妻はカップ麺などの食料品を中心に準備し、10/12(土)は朝からコメを多目に炊きカレーを作り、水は常に備蓄しているので敢えて買う事はしませんでした。色々話しながら準備をしたのですが、紙コップや紙皿、カセットコンロ用のガスボンベなどあったらいいねという物が出てきましたので、台風が去った後にリストにまとめて備蓄しようと思います。

そして私は窓に段ボールを張り付けて万一に備えました。どの窓にも雨戸が付いているので閉めれば良いのですが、キッチンの窓とリビングの小窓には雨戸はついていません。しかもその窓は家の東側についており、台風が来れば南東からの風が強くなります。さらに我が家の東側は空き地になっていて広く空いていますから、強風によって物が飛んでくる可能性が非常に高いので窓に当たったら大変です。今更ガラス飛散シートを買いには行けないので、段ボールを内側に貼って備えることにしました。幸いにもネットショッピングが多いので段ボールはいっぱいあり、窓の大きさに合わせてカットし貼りました。しかし剥がしやすい養生テープが無くて、ガムテープでは剥がした跡が汚くなって大変なので透明のテープを使用しました。これも後で養生テープを用意することにしました。

リビングの窓の外に下げてある簾ですが、外すのは大変なのでとりあえず紐で巻き上げておきました。以前、巻き上げなかったら風で簾が暴れて簾を下げている金属製のフックがゆがんで大変なことになりました。台風15号の時は巻き上げたのですが、いつもより風が強いと思ったのですが巻き上げるだけで全然違い、何ともありませんでした。

義母の住む葛飾区と荒川の氾濫

85歳になる義母が葛飾区に一人で住んでいるのですが、今回は二階に上がってじっとしているよと言っていました。しかし葛飾区は海抜0メートル地帯で荒川・中川・江戸川に囲まれていますから、万一河川が氾濫したら大変です。今回は荒川の水位が上がり氾濫の可能性があると伝えられましたが、そんな時に強風の中一人で非難することは出来ませんので、家の二階に避難と言う垂直避難しか方法はありません。

もしも荒川が氾濫したら墨田区・江東区・葛飾区・江戸川区は水没すると言われていますし、実際ハザードマップにもそのように記載されています。しかも平地ですから勾配がなく溢れた水が引くのに1週間はかかると言われています。でも実際には葛飾と江戸川両区のみがその危険性にさらされています。

都心から千葉県に向かって隅田川、荒川、中川、江戸川という順に川が流れているのですが、隅田川は荒川に比べ川幅が狭いので、水量が増えればすぐに氾濫してしまうでしょう。都心部の隅田川が氾濫すれば甚大な被害が出ますから、隅田川の水位が上がれば赤羽の岩淵水門を閉め、荒川から隅田川に水が流入しないようにして水をすべて広い荒川に流すそうです。さらに荒川が氾濫したら・・・となるのですが(今回はまさにそうでした)、万一氾濫したとしても水が都心側よりも都の東側(外側)に溢れるようになっているのだそうです。それはどういうことかと言うと、墨田区・江東区側の堤防よりも江戸川区・葛飾区側の堤防の方が低くなっているのです。

もちろんそれには歴史的な理由があって、かつて人は荒川よりも内側に住んでおり荒川の外側の江戸川区は田んぼだったそうです。そこで毎年のように荒川が氾濫するのですが、田んぼの方は水が溢れれば肥沃な土地になるのですから農作物に良い影響を与えます。ですから人の住んでいる方の堤防を高くして田園地帯に水があふれるようにしていた訳ですが、時代と共に田んぼがなくなりその地域に人が住むようになり、今のようにたくさんの人が住むようになったのだそうです。ですから普通に荒川が氾濫すれば葛飾区・江戸川区側に溢れるのです。何らかの理由で墨田区・江東区側の堤防が崩れない限りは外側に溢れるようになっている訳です。ただ葛飾区・江戸川区あたりは海抜0メートル地帯であり、さらに荒川や江戸川の他にも綾瀬川から中川、新中川、旧江戸川などもあってとても複雑なので、どの川が氾濫しても被害が大きくなることは間違いありません。

災害時の情報発信

そんな葛飾区に住んでいる義母はスマホは持っていますが、電話が主な目的なのでネットで情報を収集することは出来ません。台風の情報はもっぱらテレビやラジオからになります。ですからこちらとしては最新の情報を入手し何かあれば義母に連絡することを考えているので、葛飾区の情報を得るために区のホームページを見てみたのですが、朝からサーバーは重く繋がるのに時間がかかりました。やっと繋がってもそこには期待したリアルタイムの情報がないので、Twitterから葛飾区のアカウントを探しました。しかし見つけたアカウントには大雑把な情報しか出ておらず、しかも詳しいことはFacebookを見るようにとリンクが張ってあります。これってどうなんでしょうか。まずは最低限納得できる情報をTwitterで発信し、それ以上の情報が必要ならばリンクで誘導するべきではないのでしょうか。最初からリンクをクリックしないと情報が得られないと言うのは考えられません。

その後もTwitterを追っていたのですが、細かい情報発信は行われていませんでした。リンクから避難場所を見て行った人が「避難所に行ったが満員で入れず家に帰った」「どこの避難所なら空いているのか」などの不満のリプライが多く寄せられていました。「せめて空き具合を教えてくれ」などのリプライが多くなっていました。風雨の中危険を冒して避難所に行ってもキャパオーバーで断られ、次の避難所に入れるかどうかわからずにまた移動しなければならないと言う状態だったようです。

さらにペットを連れて行ったら「ペットは入れません」と拒否された方が多く、この雨と風の中、諦めて家に戻った方が多かったようです。それだけではなく区役所に問い合わせると「全ての避難所がペットは不可」と言われたのに、いくつかの避難所では「ペットOK」と言われたと言うTweetがあり、OKな避難所のリストがTweetされ情報が錯綜し区民が混乱していました。 ちなみに私の住んでいる市では避難場所を開設した際に予め市のHPに「避難所の居住スペースにはペット同伴では入れませんので、避難所のグラウンドや自家用車でお願いします」と明記してありました。

今回葛飾区では災害時の情報発信がうまく行われておらず、住民が欲しい情報をすぐに入手することが出来ないような状態だったように感じました。唯一の頼みの区役所のホームページを見ようと思っても、アクセスが集中して閲覧できない状態でした。非常時に混乱が起こるとデマが広まる可能性が高くなりとても危険な状態になりますから、これは今後是非とも改善して頂きたいと思います。

求められる情報収集力

私は荒川の水位が上がり氾濫の可能性があると言われていたので、それについての情報が欲しかったのですが、葛飾区からは十分には得られず、結局近隣の江戸川区・江東区・墨田区のTwitterから情報を得ていました。当該の自治体から情報が得られないというのは何とも残念ですが、逆に言えばSNSならどこからでも必要な情報を手に入れることが出来ると言う事です。情報が溢れている時代なので、大げさに言えば生きていくためにはいかに自分の欲しい情報を探し出しその情報が正しいのかどうか見極める力が必要なのだと思います。

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