筋ジストロフィー経過詳細③病院をかえる

大事なのは症例数

2010年2月
大学病院で筋ジストロフィーと診断されてから、7年が過ぎました。筋力の低下に伴い、色々と日常生活にも不都合が出てきました。階段を上るのが大変になり、椅子から立つのも大変になりました。筋力が落ち、膝がカクッとなって転んでしまうことも増えました。転んでしまうと自力で立つのも大変です。

日常生活での不都合

立ち上がる動作というのは人間の生活において一番の基本になります。それが大変になってくると、様々な場面で問題が起こります。たとえば

  1. 外出先でトイレに座れない
  2. 電車で席に座れない
  3. 風呂で体を洗った後に立てない
  4. 温泉にも入れない
  5. インターホンが鳴っても間に合わない
  6. 車高の低い車に乗れない
  7. 外出先で食事しにくい

外出先でトイレに座れない

外出先でトイレに入り、座ってしまうと立てなくなる場合があります。立つには左手に体重をかけるのですが、左側に手を付けるところが無いと無理です。さらに思い切り前に体重移動をしますので、前に広いスペースが無ければいけません。目の前がすぐドアだとダメです。

電車で席に座れない

1と同じで電車で座ってしまうと立てません。厳密には車内がガラガラで、まわりに人がいなければ体を倒したりしてなんとか立つことは出来ます。もし万が一座ってしまうと、人がいなくなるか、終点まで行って皆が降りるのを待ってから立つことになります。通勤などで席を譲られると困ってしまいます。とても有難いのですがそんな事情で座ることが出来ないのです。譲ってくれた方には申し訳ないのですが、事情を説明して辞退しています。気持ちだけは有難くいただいています。また、病院に行くのに電車に1時間ほど乗りますが、その間立ったままですし病院で待っている時も立ったままです。ですから結構腰に来ます。

風呂で体を洗った後に立てない

そうなんです。お風呂に入ると体を洗いますが、その後立てません。しかしこれも我が家の場合運よく浴槽が低いので、膝立ちしてまたいで浴槽の縁に座り、それからはいります。出る時は浴槽の縁ギリギリまでお湯を足し、しゃがんだ状態から反動をつけて浮力を利用してなんとか浴槽の縁に座り、それから立って出ます。

温泉にも入れない

そんな状態ですから温泉にも入れません。

インターホンが鳴っても間に合わない

家で座っている時にピンポンとインターホンが鳴っても立ち上がってインターホンの前に行くまで時間がかかります。やっと辿り着いて出た時には…いません。

車高の低い車に乗れない

車も車高が低い車ですと、降りる時に立てません。エコカーのアクアは低くてダメですね。RV車やワンボックスカーなら楽に降りることが出来ます。

筋ジストロフィーの私にはアクアは車高が低すぎた
通勤に使用している車がアクアに変わったのですが、車高が低く車から降りるのに立つことが出来ません。唯一、助手席の方に頭を向けて四つ這いになり、後ろ向きに足を降ろして立つしか方法がありませんが、それってどうなんでしょう。やはり筋ジストロフィーの私には今人気ハイブリッドコンパクトカーは無理のようです。

外出先で食事しにくい

家族で外出しても食事が困ります。常に椅子の高さを確認してしまいます。ファミレスなどのソファタイプの場合、テーブルとソファが近すぎても立つことが出来ません。広ければ態勢を変えたり膝をついたりして立つことが出来るのですが…。カウンターは椅子が高いことが多いので、まずはカウンター狙いになります。

紹介状をもらいに

その前から色々調べていて、何かあった時には、まずは症例数が多い病院にかかろうと決めていました。やはり症例が多ければ情報も多いはずですから。そんな中、圧倒的に症例数が多い病院を発見しました。小平にある国立精神・神経センター病院(現、国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター病院)です。そうです、私の検体を送った研究センターの病院です。さっそく紹介状をもらいに大学病院に出向きます。約3時間近く待たされてから若い看護師に呼ばれました。「当病院はカルテの保存期間は5年でその期間を過ぎているので、カルテが無いから診察できません」…???。若い看護師も困ったような感じでした。せめて診察室で医師に言われたならまだ納得できたかもしれません。やっぱりこの大学病院の方針なんでしょうか。大学病院は非常に混みますから、患者をサッサと捌かなければいけないのでしょう。カルテが無いから何もできないので時間のムダなのでしょう。だから看護師に言わせたんでしょう。医療とはこういう事なんですかね。本来の私ならここで怒鳴ってもおかしくないのですが、行くべき病院がわかっていたので黙って引き下がることが出来ました。この看護師だって好きで言っているわけではないでしょうし。

 さすが専門の病院

2010年3月
そんな訳で、紹介状もないままに国立精神・神経センター病院(現、国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター病院)に予約を入れます(紹介状が無いと別途費用を取られるんですよね)。予約は午後3時、この頃はまだ普通に電車で移動できていましたので、会社を早退して早めに病院に向かいました。診察時にこれまでの経緯を詳細に話しました。ここの研究センターに検体を送った年と病院名を告げると、主治医がすぐに研究センターに連絡を取り私のデータを確認しました。その後血液検査、レントゲン撮影、CT撮影など一通りの検査をしてから再度診察です。結局、紹介状が無いので7年前のデータがありませんからこの7年間の変化がわかりません。それがわかればこの7年間での変化で今後の予測もできたのでしょう。そのデータがないので今から再スタートという感じです。
そして先生から「身体障害者手帳は持ってますか?」と尋ねられました。前の病院で意味が無いと言われたことを告げましたが、そんなことは無いと。私のその時の状態では「下肢で2級はとれる」と言われました。そして自治体によって申請書が違うので、次回申請書を持ってくるように言われました。なんだかんだで会計を終え、病院を出たのが午後7時でした。

やはり症例数というのは大事です。多くの患者さんを診て診断書を書き、その患者さんが手帳を取得しているのを見ているわけですから。常に最新のデータが頭に入っているのです。ですから、今かかっている病院がその病気での症例数が少なければ、一日も早く専門の病院を受診することをおすすめします。

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