上原ひろみ SAVE LIVE MUSIC ~SPECTRUM~

8月29日上原ひろみのSAVE LIVE MUSICのSPECTRUM公演にブルーノート東京へ行ってきました。

SAVE LIVE MUSIC SPECTRUM

SAVE LIVE MUSICとは

この数か月間新型コロナウィルスの拡散防止のための自粛によりライブを行うことができなかったわけですが、この公演は感染対策を施したブルーノート東京にて行われました。

“SAVE LIVE MUSIC”とはコロナ渦に苦しむライブ業界の救済に向けて上原ひろみがブルーノート東京で16日間32公演、

  1. SPECTRUM
  2. PLACE TO BE
  3. BALLADS
  4. SINCE 2003

という4種のプログラムで行うライブです。そして収益の一部をThe Jazz Foundation of America Covid-19 Musician’s Emergency Fundに寄付し、またブルーノート東京に来る事が出来ないファンに向けて4プログラム各1日のライブ配信を行うライブなのです。

各プログラムは

1.SPECTRUM
2019年にリリースしたソロピアノアルバム”SPECTRUM”の中の曲で構成されます。

2.PLACE TO BE
2009年にリリースされた最初のソロピアノアルバムからの演奏になります。

3.BALLADS
今回これが全く予想できません。もちろんご自身のアルバムにあるバラード曲はやるのでしょうが、それ以外にも本人の好きな曲を演奏してくれるのだと思いますが、何が聴けるのかはその日にならないとわかりません。

4.SINCE 2003
これも2003年のデビューから今までという事ですから全く想像できません。恐らくバンド曲をピアノアレンジにしてくるだろうという事くらいはわかりますが。ピアノアレンジのバンド曲はぜひとも聴いてみたいものです。

1.SPECTRUM2.PLACE TO BEのチケットはキャンセルが出て取ることが出来ました。しかし残念ながら3.BALLADSは平日2日のみの開催でしたので最初からあきらめてましたが 4.SINCE 2003はチケットを取ることはできず参戦できませんでした。

ブルーノート東京

さて会場のブルーノート東京ですが、普段だとB1Fで受付をしてからB2Fのホールに移動します。今回は事前に本人宛に席番号が記載されたメールが送られてきました。そして入り口に置いてあるアルコールで手指を消毒し、検温をしてスタッフにメールを提示して席に案内してもらうスタイルになっていました。ただ私の場合は階段が無理なのでいつもエレベーターを利用させてもらっているのですが、今回は通用口から入りアルコール消毒をしてからエレベーターでB2Fに下りました。

開演間近のステージ

新型コロナウィルス感染対策

そしてホールですが、上原ひろみの公演と言えば通常だと席はびっしりと埋まり立ち見が出ることもあるのですが、新型コロナウィルス対策と言うことで見た感じではいつもの半分以下の人数のようでした。スタッフの方に収容人数を伺ったら「普通の公演で半分、上原ひろみさんの場合は半分以下」とのことでした。店としては売上的にも厳しいと思いますが、やっと一歩前進したと言ったところでしょうね。

ほかにも店内には様々な新型コロナウィルス感染対策が取られていました。

ソーシャルディスタンス

普段は食事も楽しめるところなので全てのテーブルが向かい合わせになっていましたが、すべてのテーブルがステージを向いており隣との間隔があいていました。観客は全ての方向からステージを向いて座っているのでまるで学校のようです。そしてテーブルですがいつもは立つのも大変なくらい密集しているのですが、余裕で歩けるくらいの間隔でテーブルが配置されていました。ソーシャルディスタンスですね。

そして私はテーブル席に座ってしまうと立てないのでいつもサイドボックス席を予約します。このサイドボックスはコの字型のソファを半分で仕切ってそれぞれ二人ずつ座るのですが、今回はその仕切りを取り払い4人座れるコの字型のボックス席に2人という超ゆったりとした席になっていました。また、他のペアシートも本来二人掛けのところに1人が座っており、2人でペアシート2つと言った感じでした。

各テーブルに除菌アルコール

入店時以外にも各テーブルに除菌アルコールのボトルが置かれていました。そのほかにもトイレでも洗面台にいくつもアルコールボトルが置かれ、いたるところに除菌アルコールボトルが置かれていました。

除菌アルコールが置かれたテーブル

ドリンクのみの提供

ここブルーノート東京は素晴らしい音楽とともに本格的なフランス料理も楽しめるのですが、新型コロナウィルス拡散防止という事で食事の提供はなく、店内ではドリンクのみの提供となっていました。ただ、今回の公演に合わせて上原ひろみからのオーダーで各公演をイメージしたテイクアウトメニューも用意され、来場者はあらかじめ予約する事が出来ました。

マスクの着用と拍手

来場者に感染の注意を促す「NO MORE 感染拡大」の映像が流れていました。最初音楽が上原ひろみっぽいなと思って見ていたのですが、最後に被り物を取ったら上原ひろみだったというオチでした。映画館で見る「NO MORE 映画泥棒」のパクリですよね(笑)。

会場では飲むとき以外はマスクをつけて鑑賞しましょうという事で、あとは歓声ではなく拍手は大歓迎という事でした。もちろんスタッフの方も全員マスクをつけており、マスクをつけていないのは演者である上原ひろみだけという事です。

ブルーノート東京のホスピタリティー

毎度のことなのですが、ここブルーノート東京のホスピタリティーは素晴らしいと思います。私のような障害者にとって外出するのは大変勇気のいることで「段差や階段はどうなのか」などの不安が常に付きまといます。しかし開場時間に電話を入れれば外まで迎えに来てくれてそのまま先の通用口からエレベーターで案内してくれますし、担当の方がついてくれるので終演後の精算の混雑を避けるためにテーブルで精算してくれますし、その後エレベーターで外まで見送ってくれます。感謝しかありません。

ブルーノート東京は身体障害者も安心して楽しめるジャズクラブ
ブルーノート東京はホスピタリティが素晴らしく、身体障害者のわたしでも安心して行くことが出来ます。食事も公演オリジナルメニューもあっておいしいフランス料理と音楽を同時に楽しめます。

LIVE “SPECTRUM”

そして待ちに待った上原ひろみのライブがスタートしました。SPECTRUMというプログラムは昨年リリースした10年ぶりのソロアルバムからの選曲なのですが、昨年末にSPECTRUM JAPAN TOURが行われました。当然私も参戦予定でチケットも取っていたのですが、その大事なライブが土曜日にある週に家族がインフルエンザに感染し、家族全員に感染してしまったため参戦する事が出来なかった苦い思い出があります。そのリベンジを果たすべくTokyo Jazzのチケットを取ったのですがそれも新型コロナウィルス拡散により中止となってしまいリベンジを果たせない中での今回のこの公演でしたから、楽しみすぎて自分を抑えるのが大変でした(笑)。

個人的には20分を超える大作Rhapsody in Various Shades of Blueを聞きたかったのです。本人もインタビューで「ライブの最後を飾る曲」と言ってましたし、一番盛り上がるだろうというのは想像に難くなく、果たして20分以上どうやってピアノを弾き倒すのか楽しみでした。ライブ好きの彼女にぴったりの曲だと思っていたからです。なので間違いなく演奏すると思っていたので楽しみしかありませんでした。

セットリスト

1. Kaleidoscope
2. Yellow Wurlitzer Blues
3. Once In A Blue Moon
4. Blackbird
5. Rhapsody In Various Shades Of Blue
EC. Spectrum

初めて生で聴くSPECTRUM。その煌びやかな音色からアルバムコンセプトの多彩な色を感じられましたし、上原ひろみの左手から繰り出される地響きのような激しい低音域からまるで天から音が降り注いでくるかのような綺麗な高音域まで存分に楽しむ事が出来ました。

このSPECTRUMというアルバムがリリースされOnce In A Blue Moonという曲を聴いてまるで何かを破壊するかの如く低音域で暴れる左手がすごく印象的で、その旋律が耳に残って大好きになった曲なのですが、このアルバム以降左手で暴れることが多くなったような印象です。

Rhapsody In Various Shades Of Blueの最終盤の即興部分でも立ち上がって低音域で暴れまくっていましたが、最後クライマックスに向けて盛り上がっていく場面でしたから聴いてるこちらも鳥肌が立ってきました。いつも思うのですが彼女の左手、つまり低音域の使い方が本当にうまいなと思います。暴れるだけではなく繰り返される安定した左手のリフがあるからこそあのグルーブを生み出しみんなが盛り上がるのだと思います。

アンコールのアルバムタイトルのSPECTRUMですが、ステージに駆け上がり一礼して座る間もなく高速で弾き始めました。見ても聴いても難しそうな曲でよくもまああんなに指が動いて弾けるもんだと思っていたのですが、これはまさにSPECTRUM超高速バージョンでした。前日にライブストリーミングを見て翌土曜日にライブで見て、その後アーカイブ配信を見て確認しましたが、やっぱり超高速バージョンでしたでした。こうなるともう上原ひろみの体と脳はどうなっているのか、普通の人とどう違うんだというレベルです。もちろん観客は大興奮でした。

そして気が付いたのですが、アンコールの時に今回のライブ用に作成されたオリジナルTシャツを着て出てきたのですが、「あの爆発した頭で着るの大変だろうな」と思っていたのですが、なんと背中がファスナー仕立てになっていました。「なるほど!」と感心しましたが、旦那さんに頼めば朝飯前ですよね。これも後ろ姿しか見えない左側ならではの発見でした。

座った席が左側だったので上原ひろみの後ろ姿しか拝めませんでしたが、立ち上がってピアノを弾き倒している姿はまるで戦っているかのような気迫が感じられました。向上心の塊で常にライブで全てを出し切る上原ひろみは常に何かと戦っているのかもしれません。

ライブストリーミング配信

各プログラム1回、合計4回のライブストリーミング配信があるのですが、私は事前に4公演セットのチケットを購入しました。当日のリアルタイムでの配信と、翌日までのアーカイブ配信を視聴する事が出来ます。私はイープラスで購入したので配信はイープラスになるのでイープラスのストリーミング配信サイトにアクセスして視聴するのですが、リアルタイムで視聴してみると我が家のWi-Fi環境が良くないらしく途中で何度も映像がストップしてしまいました。結局途中であきらめてアーカイブ配信を視聴しました。

アーカイブで視聴してみたら途中でストップすることもなく実に快適に配信を楽しむ事が出来ました。イープラスの配信サイトにはスマホからでもPCからでもアクセスする事が出来ます。私はiphoneを使用しておりさらにApple TVを使用しているのでスマホをテレビにミラーリングして視聴したのですが、画像もとてもきれいで何の問題もありませんでした。

新型コロナウィルス拡大によりライブが出来ない状態が続き、さらにはライブが出来るようになったとは言え感染対策で収容人数が通常より大幅に減るわけですから、新たな収入源としてライブストリーミングが始まったのだと思います。でもこの画質・音質であれば新しいライブの形としてもライブストリーミング配信はアリだと思います。上原ひろみの場合、どこでやるにしても常にチケット争奪戦が起こります。チケットを取れなければ見れなかったものが自宅で楽しめるのですからこんなに素晴らしいことはありません。

おまけ(物販)

今回のライブでのお買い物です。
Spectrum BOX

スペクトラムボックス

SPECTRUMをイメージしたカラフルなディナーボックスです。とても単なるお弁当ではありません。サンドウィッチの下に”穀物のタブレ”なるものが隠れていましたし、味はもちろんのことボリュームにも大満足です。

スペクトラムボックスの中身

上原ひろみ直筆サイン入りブルーノート東京ハウスワイン ボトル(赤/白)
ポルトガル産のブルーノート東京オリジナルラベルのワインに上原ひろみの直筆サインが入っています。
(白:Marques d’Almeida Branco 18、赤:Marques d’Almeida Tinto 15)

上原ひろみ直筆サイン入りワイン

公演時間は70分程でしたがピアノから10mくらいの距離で演奏を楽しめましたし、昨年のSPECTRUM JAPAN TOURのリベンジは果たせたと思います。確かに音響の良いホールでしか味わえないこともありますが、今回のブルーノート東京ではコンサートではなくまさに「ライブ」を味わえたと思います。

次は”PLACE TO BE”が待っています。

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