歩行用の杖とグリップテープ

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私は8年前から杖を利用しています。それまでは杖を使わず普通に歩いていました。もちろん電車通勤をしていましたが、通勤ラッシュは危険すぎて無理なので1時間遅れの時差通勤をしていました。

私の使用しているシナノのトレッキングポール

私の使用しているシナノの登山用の杖

杖は突然やって来た

当時「そろそろ杖も必要なのか?」と漠然と考えてはいましたが、すぐに杖を使うことは考えてもいませんでした。障害者のくせに、杖を持ったら名実ともに障害者になってしまうみたいな感情があり、それが嫌だったのだと思います。とは言っても当時、見た目は普通で障害者には全く見えませんでしたが、階段など登る時はもう完全に障害者の姿だったのですが、心のどこかに障害者に見られたくないという気持ちがあったのだと思います。

その当時自分がイメージしていた杖というのは、いわゆる高齢者の方が持っているような杖です。ハンドルは黒色や茶色で本体は単色のやつです。何故か自分がそういう杖を持っている姿が想像できませんでした。杖=高齢者という先入観があったのかもしれません。

座卓の縁に尾てい骨を強打

しかし杖は突然やってきました。ちょうど我が家のパソコンが壊れ、新しいパソコンと入れ替えをしている時でした。パソコンデスクを置いている部屋の端にちょっとした洋風の座卓があり、そこに古いパソコンなどを置いていました。

パソコンデスクと座卓を行ったり来たりしながらパソコンを設置し、最後に後片付け作業中に一歩下がって座卓前に左足を置きました。自分の中では座卓の前には何もなかったのですが、実際には何かが置いてあり、手前で踵が引っかかってしまい、そのままドスンと尻餅をついたのですが、運悪く尻餅をつく時に尾てい骨を座卓の縁に強打したのです。ものすごい激痛が走りのたうちまわりました(涙)。

激痛で歩けない

いつまでたっても痛みは引かず、それどころか力を入れると尾てい骨あたりが激しく痛みます。咳やくしゃみをしたら大変です。「これはヒビでも入ったかな」と思いましたがいつものように医者にはいきませんでした。昔は何かあれば整形外科に行きましたが、これまでの経験から整形外科では骨が折れていない限りレントゲンではわかりませんし、折れてなければすることと言ったら湿布だけです。今回は尾てい骨ですから座ってもいられないのですが、整形外科に行ったところで場所的に何もできないのはわかりきっているのでいつも通り痛みを我慢するだけです。なんせ家の階段を頭から落ちた時でさえ病院にはいきませんでしたから・・・。

階段から落下、そして奇跡の回復
長男の大学入学式の朝、階段から落ちましたが九死に一生を得ました。まさに奇跡です。しかし首や肩、背中を痛めてしまいましたがコエンザイムQ10のおかげで奇跡的な回復を遂げました。

急遽杖を購入する

この事故が起きたのは日曜の昼ごろです。翌日は会社に行かなければならないのですが、痛くて歩くのも大変な状況です。家の中でもつかまりながら歩く感じですから、杖がなければ歩くのは到底無理です。

とりあえずSPORTS AUTHORITYへ

とにかくすぐに杖を買いに行かなければならないのですが、一体どこに行けばいいのか皆目見当もつきません。この時思い浮かべていたのは先程書いた高齢者イメージの杖です。その頃は今のようにどこの店でも介護用品を扱っているわけではなかったので、日頃から店頭で杖を見かけることもなかったですし、どんなところで売っているのか思い浮かびませんでした。唯一、百貨店へ行けばあるとは思いましたが、痛みも酷いのでわざわざ百貨店まで杖を買いに行く気にもなりませんでした。そこで思いついたのが登山用の杖だったのです。近くにSPORTS AUTHORITYがあるのでそこに行けば何かしらあるだろうということで妻の運転でSPORTS AUTHORITYへ行きました。

シナノのT字型ステッキタイプの杖

さすがにたくさんの種類があったのですが、置いてある杖は流行りなのか携帯用で細くてハンドルの小さいものがほとんどでした。私のように握力が20kgしかないとグリップは太くないと力が入りませんし、無理に握っていると筋肉が痛くなります。そんな訳で、数少ないゴツい杖の中から私が選んだのは、日本のシナノというメーカーのT字型ステッキタイプの杖です。他にも海外のメーカーの杖もありましたが、私は結婚するまで趣味としてスキーをやっていたので、シナノという会社はスキーのストックのメーカーとして認識していましたから信頼できるメーカーと思って即決しました。そして私が購入したシナノの登山用の杖は、バネが内蔵されていて杖をついた時のショックを吸収するようになっているので、手首や肘にかかる負担を軽減してくれるのです。

とりあえず杖をゲットしたので少し不安はおさまりました。

シナノオンラインストア【公式】

杖を使って通勤

人生で初めて杖を使うのですが、家で予行演習してもなかなかしっくりきません。第一どのタイミングで杖をつけばよいのかわかりませんし、足なら片方が痛いので自然とどちらの手に持てばよいのかわかるのですが、体の中心の尾てい骨ですから、どちらの手に杖を持つのが正解なのかわかりません。そこでネットで調べてみると、皆さん親切にもイラストまで載せて杖の突き方を教えてくれます。そこで確認してから再び家の中で予行演習です。ぎこちなさはありますが、何とかスムーズに歩けるようになりました。

杖を持つことから来る安心感

翌日杖をつきながら駅まで時間をかけて歩き、なんとか改札を通り抜けて一休み。そして次はホームに上がるために5段の階段を上らなければなりません。左端の壁際の手すりにつかまり、杖をつきながら1段ずつ登るのですが、力を入れるたびに尾てい骨に痛みが走ります。とにかく痛みますからゆっくりとマイペースで休みながら歩きましたので、会社には遅れてしまいました。そんな事情ですから会社でも「無理しないでゆっくり気を付けて来てください」と言ってもらったので1週間ほどは甘えてしまいました。電車の中では痛くて座ることが出来ないのですが、元々電車で座ってしまうと立てなくなってしまうために、約1時間30分の通勤はいつも立っていましたので、尾てい骨が痛くて座れないことは全く苦痛ではありませんでした。それにしても杖があることの安心感とはすごいもので、痛みがありながらも安心して歩くことが出来ました。

転ばぬ先の杖

そんな思いをしながら通い続けましたが、完全に痛みがなくなるまでに3ヶ月以上かかりました。1ヶ月もすれば痛みも無くなるだろうと高をくくっていたのですが、自分が思っていたよりもかなり重傷でしたので、もしかしたらヒビよりも酷かったのかもしれません。なんせ病院に行ってないのでわかりませんが(爆)。

それ以来私は杖を手離せなくなり、尾てい骨の痛みが治まってからもずっと杖を使っています。杖に慣れてしまうと今度は杖がないことの不安の方が大きくなってしまいます。よく「転ばぬ先の杖」と言いますが、まさにその通りだと思いました。実際、怪我が良くなっても杖をついていると、歩くスピードも遅くなりますから転ぶリスクも減ります。杖がない時はスタスタと歩いていましたが、杖をつくようになってからはゆっくりと歩くようになりました。ま、杖をついて早足でスタスタ歩いても漫画チックで滑稽なだけですけどね。

ヨネックス ウエットスーパーグリップ AC102

そんなお気に入りの杖ですが、毎日使っているとなかなか不満な部分も見えてきます。

コルクで擦れて手にタコが

この登山用の杖の持ち手部分はコルクで覆われているのですが、一見、柔らかくて手に優しそうに見えますが実際に使ってみるとちっとも手に優しくないのです。コルクの表面はカサカサしていて、毎日使っていると指や手のひらなど持ち手で擦れる部分にタコが出来てしまいました。登山用の杖ですから、本来手袋をして使う物なのかもしれません。しかし素手で杖を使っていると擦れるので軽い痛みもありものですから、何とかならないものかと思案していた時に思いついたのが、20代の頃テニスをしていた時にラケットに巻いていたグリップテープです。

グリップテープを巻いてみる

それはヨネックスのポリウレタン製のグリップテープで、テニスやバドミントンのラケットが汗で滑らないようにグリップに巻く物です。汗をかいてもラケットが滑らないように巻く滑り止めですから汗を吸い取りますし、柔らかくしっとりとした素材なので擦れても痛くありませんし手にタコもできません。そしてポリウレタン製ですからクッション性もありますので杖をついた時の地面からの衝撃を緩和してくれます。本当、手に吸い付く感じです。このヨネックスのグリップテープを巻いてからは痛みもなくタコも出来ませんし、手に吸い付く感じですから必要以上に力を入れて握る必要もありませんからとても快適です。

杖の持ち手に巻いたグリップテープ

杖の持ち手の部分にはヨネックスのグリップテープを巻いている

私が使っているのはヨネックスのウエットスーパーグリップAC102というもので、カラーも何色かあるのですが、目立つように、自分の杖とすぐわかるように赤色にしました。1パックに3本入ってますから長く使えます。これも長く使用していると擦れる部分が剥げてきますので、そうなったら巻きなおすのですが、私の場合は太い方が握っていて安心感があるので古いテープは剥がさずにその上に巻いてしまいます。もう5回ほど重ねて巻いたでしょうか。それでもそんなに太くはなっていません。

ヨネックスのグリップテープ

ヨネックス ウエットスーパーグリップAC102

このヨネックスのテープはしっとりとしていて手に馴染みますし、手も痛くなりませんからおススメです。

・モノ
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