寝イヤホンでヘッドホン難聴になった

記事内に広告が含まれています。

今日は3年前にヘッドホン難聴になった話です。

音楽のイメージ

ある日突然耳がおかしくなる

2015年秋の話なんですが、夜私はいつものようにパソコンに向かい、YouTubeで上原ひろみのライブ映像を見ていました。すると3曲目くらいからなんか聞こえ方がいつもと違い「低音がやけに響くなぁ」と思っていると、段々と高音が変な感じに響いてきたのです。まるでボイスチェンジャーで変えたような音、紙兎ロペのアキラ先輩の声みたいな感じです。しかも音がダブって聞こえ、それが微妙にズレているんです。そして次第に音程が外れてきて超下手な演奏になってしまったのです。上原ひろみ、アンソニー・ジャクソン、サイモン・フィリップスというレジェンド達の演奏ですが、映像ですからそんな事はありえません。ついにPCが壊れたのかと思い、妻に聞いてもらったのですが「わかんない。いつもと変わらないよ」と言われ、今日のところは諦めてPCをシャットダウンしました。

することもなく何気にテレビを見てみると…。何とテレビからもアキラ先輩の声がするではありませんか!そして妻が見ていたテレビ番組に出ていた葉加瀬太郎がバイオリンの演奏を始めたんです。するとどうでしょう、葉加瀬太郎のバイオリンがめちゃくちゃ下手くそなんです。

私:「葉加瀬太郎のバイオリン変じゃない?」
妻:「普通だけど」

そうなんです。音程が外れて聞えていたのは、イヤホンが壊れたり葉加瀬太郎の演奏が下手だったのではないのです。実は私の耳がおかしくなっていたのでした。

そこでやっと自分の耳がおかしくなっていることに気が付いたのです。自分の耳の異変に気が付き、音の聞こえ方や自分の声を注意して聴いていると、自分の声も中心より右側から聞こえる感じがします。そう、右目あたりから聞こえてくる感じです。つまり、左耳が聞こえにくくなっているので右耳の方がよく聞こえ、中心が右にずれて右目のあたりから聞こえてくるようになったのです。

突発性難聴の疑い

一体どうなってしまったのかと再びPCを立ち上げて調べてみると、どうやら突発性難聴の疑いがあるようです。ちょうどその頃会社で突発性難聴の話をみんなでしていていました。私の同僚が少し前に会社から帰る途中で突然難聴になってしまい、自分が降りる駅の階段を降りることが出来なくなり大変なことになったと言う話を聞いていたのです。なので私も難聴になってしまったのかなと思い、こりゃ大変だと思いました。そしてネットで突発性難聴についていろいろと調べてみると、最悪の場合治らないと言うことが書いてあります。筋ジストロフィーで歩くのもやっとの私が、もし難聴でグラグラして歩くのも大変になってしまったらどうなるのか。想像しただけで眩暈がしそうです。とりあえず難聴になったら早めに受診することが大事なようなので、とりあえず今日はこのまま寝て明日の朝起きてみて、もし治っていないようだったらその時は病院に行くことにしました。

ヘッドホン難聴かもしれない

突発性難聴について調べてみると、原因はいくつかあるのですが、その中に思い当たるものが有りました。それは 「音響性難聴(音響外傷)」いわゆるヘッドホン難聴と呼ばれるものです。

音と言うのは空気の振動ですが、耳に入ると内耳にある蝸牛(かぎゅう)と呼ばれる器官で振動から電気信号に変換され、脳に伝わることで聞こえるようになるのです。その蝸牛に継続的に強い振動(大きな音)がかかることで細胞が傷つき壊れてしまい難聴になります。ただ、細胞が壊れる前であれば耳を休ませることで回復できるのです。

ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)について
ヘッドホンやイヤホンを使い、大きな音量で音楽などを聞き続けることにより、音を伝える役割をしている有毛細胞が徐々に壊れて起こる難聴です。少しずつ進行していくために初期には自覚しにくく、とはいえ失った聴覚は戻りません。大きすぎる音量で聞かない、...

音楽を聴きながら寝る習慣がヘッドホン難聴の原因

考えてみれば私は何年も前からイヤホンをして音楽を聴きながら寝ていました。いわゆる寝イヤホンというものです。私は非常に寝付きが悪く、これは小学生の頃からなんですけど、寝付くのに普通に1時間位かかるんです。1時間で寝られれば良いのですが、タイミングを外してしまい寝つけないと目がさえてしまい寝付くまで普通に3~4時間かかるのです。「寝なきゃ」と思えば思うほど寝付けなくなり朝方になり諦めたころにやっと値付けるといった感じなのです。私の妻のように布団に入って1分もしないですぐに寝付ける人が非常に羨ましかったりします。

時間とともに研ぎ澄まされる聴覚

何とか早く寝付くことが出来ないかといろいろと試した結果、音楽を聴きながら寝ることにたどり着いたのです。寝られない状況というのを分析してみると、布団に入ると色々考える癖がありました。これは潜在的に自分はすぐに寝付けないという意識があるからだと思います。自分は意識していないのですが、布団に入ると何かしら考え始めています。あと、妄想とか。。

そして次に1時間も寝られないとだんだん自分の感覚が研ぎ澄まされてきて、ちょっとした物音や時計のカチカチカチっと言う音など耳に入るすべての音に反応してしまいます。隣で寝ている妻の寝息であったり、他の部屋で寝ている子供の寝返りの音などに反応してしまうのです。

寝イヤホンで外部の音を遮断

そして出した答えが布団に入ったら物音が聞こえないようにして、好きな音楽を聴いてリラックスすると言う寝イヤホンでした。

そして寝る時に耳が痛くならないように小さめのイヤホンを購入し、iPodにつないで音楽を聴き始めました。すると大体アルバム1枚聞き終わるまでには寝付けるようになったのです。早い時だと3曲位で寝付ける時もありますが、大体アルバムの半分位で寝付けるようになりました。聞いている音楽は静かな音楽ではなく、自分の好きな音楽なのでやはり上原ひろみでした。考えてみればあの激しい演奏を聴いて寝るわけですから、それは耳に負担もかかります。しかも私は広くいろんな音楽を聴くタイプではなく一点集中主義なので、気に入ったものを飽きることなく聞き続けていました。

寝つきの悪さからの解放の代償がヘッドホン難聴

結果として寝付くことに関しては小学生の頃からの悩みが改善されたわけですから、これはとても物凄い効果が有りました。しかしやはりその激しい演奏を毎晩イヤホンで聞いていたのがよくなかったようです。永年の悩みから解放された代償としてヘッドホン難聴になってしまったのです。

そして翌朝、目が覚め起き上がりドキドキしながら声を出してみました。そして自分の声がちゃんとした声で聞こえているのか、左耳の聴力も戻っているのか確認しました。声を出してみると自分の声は普通の声に戻り、聞こえる位置も真ん中に戻っていたので聴力も戻っていました。昨夜私の耳の中にいたアキラ先輩はもういませんでした。これで病院に行くこともありません。

耳を休ませる必要性

そして通勤の車内でいつものようにラジオを聞いていたのですが、だんだんと低音が少し響いて聞こえるようになってきました。これは昨晩と同じ状況だと思いすぐにラジオを消しました。一晩経って難聴は治ったように感じていましたが、とりあえず回復しただけであって治ったわけではなかったのです。耳を休ませる必要性を強く感じ、夜もYouTubeを見ることをやめ、その日以来イヤホンをして音楽を聴きながら寝ることはやめました。

耳に負担をかけない

私の場合、運よく蝸牛の細胞が傷ついていただけで壊れていなかったようですので、耳を休めたことで聴覚も戻り普通の状態に戻りました。今、まわりを見回してみると多くの人がイヤホンをして歩いています。このブログを読んでくれている皆さんも通勤でイヤホンをしているという方も多いと思いますが、常に耳に負担をかけている状態ですから、過度な負担をかけないように音量は控えめにして音楽を聴いてください。外部の音が聞こえてきて肝心の音楽が良く聞こえないから音量を上げるのです。ノイズキャンセリング機能のついたイヤホンなら外部の音を減らしてくれるので、必要以上に音量を上げる必要がなくなりますからちょっと高価ですがおススメです。そして時々耳を休ませてあげて下さい。もし、耳の調子が悪くなったらすぐに病院で診てもらって下さい。

Bose QuietControl 30 ワイヤレス ヘッドホン / ノイズキャンセリング iPhone対応

毎朝出勤前にテレビで紙兎ロペを見ていましたが別に何とも思っていませんでした。しかしこのヘッドホン難聴を機に急にアキラ先輩に親近感がわき、毎朝紙兎ロペを見るのが楽しみになりました。

コメント